(潮)映画「君の名は。」のビート-1 - さかえのよ
FC2ブログ

(潮)映画「君の名は。」のビート-1

君の名は。
11 /25 2017
※映画のネタバレしてます。
※この記事にあるジャンルやビートは、私が「save the cat」という脚本術の本を参考に分けたものです。断定的に書いてはいますが、練習ですので間違っている可能性が十分にあります。ご了承ください。
※ジャンルやビートの説明については、このブログでは特にいたしません。ご自身でご確認ください。
※ジャンル分け記事同様、ビート分け記事も個人的なメモ要素が高いので、意訳になっていたり、映画を見ていないと解らない表記もあると思います。そのへんはもろもろお許しを。
※◇がビートです


*****


この記事は、「君の名は。」をハリウッド式脚本術でビート分けしてみようという試みです。
けっこう無理やりです。
(つД`)ノ




題: 君の名は。
ジャンル: 相棒愛
主人公: ミツハとタキ
主人公が倒すべき敵: (あえてハリウッド式にあてはめるなら)彗星落下による町壊滅という運命、ミツハの父コンプレックス


*****


◆第1幕
◇OPイメージ
 @彗星が地球上に落下してくるシーン

◇テーマの提示その1(OPイメージとしても機能中)
 @タキとミツハ(いずれも大人)の日常
 @二人は「何かが消えてしまった。それをずっと探している」という欠落感を胸に、日々を過ごしている
 @「その感覚が芽生えたのは、彗星が日本に落下したあの日からだ」と、二人とも自覚している

※)開始数分で、早くもテーマが提示されている模様。
「消えてしまった何かをずっと探している」という欠落感がそれ。
これをテーマとして認識し覚えていられるかどうかが、第1幕後半のインシデントに惑わされず鑑賞できるかに関わってくると思われます。


※)ちなみに、この始まり方は「本立て式回想」。
映画の最初と最後だけが現在、中間は過去というものです。


◇セットアップ
 @既にミツハとタキの入れ替わり現象が始まっている
 @ミツハの状況説明開始
 @ミツハは、父との間に確執を抱えている
 @父は政治家
 @父が政治家ということで、ミツハに心ない嫌味を言ってくるクラスメイトが数名いる
 @「昨日は別人のようだった」と周囲から言われるが、身に覚えのないミツハ
 @ミツハは体が入れ替わっていることにまだ自覚なし。そんな夢を見たかなと思っている
 @授業で黄昏時の意味を提示
 @住んでいる糸守町が嫌いなミツハ



 @ミツハの家は神社、ミツハは巫女
 @組み紐を編むのは、神社の大事なおつとめ
 @だが組み紐を編む意味は、今は分からない。過去に起きた大火事で古文書が燃えたため
 @「意味は分からなくても、組み紐は糸守千年の歴史を持つ重要なもの」と、ミツハのばあちゃん談



 @ミツハと妹が、神事の舞を踊るシーン
 @同じく二人が、口噛み酒を作るシーン
 @これらの巫女のおつとめに何の意味があるのかは、やはり分からない
 @巫女の仕事も嫌いなミツハ


◇きっかけ
 @生まれ変わったら東京のイケメン男子になりたいと願うミツハ

※)これをきっかけとしていいかどうかは非常に悩むけど、タイミング的にこれにしてみました。
他にはそれっぽいのないし…。
ハリウッド式でいくなら、きっかけのあとに入れ替わりが起こるのが基本的な流れなんだと思います。
日常とは違う状況(体が入れ替わる)に放り込まれるのが第2幕。
なので、第1幕冒頭から入れ替わりが起こってるのは、ハリウッド式に照らし合わせると不思議というか。
もしハリウッド式でいくなら、「第2幕への侵入・選択」というビートで入れ替わりが発生するのがお手本通りかなーと思います。
でも以前の記事にも書きましたが、これを願ったのは3年前のミツハなので、これを「きっかけ」というビートにしてしまうのもアリなのかもしれません。



◇きっかけに対する賛成と反対
※)見当たらないと判断しました。
きっかけというビート自体、あるようなないようなといった感じですし。
ミツハの願いに、賛成してる人も反対してる人もいません。
強いて言えば、ミツハの妹が呆れたような反応を見せたかもなぁという感じ。



◇第2幕への侵入・選択
 @ミツハとタキ、入れ替わりの生活が続く
 @はじめは夢だと思っていたが、徐々に見過ごせない証拠を得だす二人
 @自分たちが本当に入れ替わっているという確信を得る二人

※)このビートはもうここしかチョイスできません。このあとは第2幕だと思うので。
ちなみにハリウッド式では、ここでのインシデントがセントラルクエスチョンを作り出すということです。
しかしこの映画を観ている観客がここで受け取れるセントラルクエスチョンは、フツーに考えれば、「果たして二人は、入れ替わり生活をなんとか脱出できるのか?」というものだと思います。
けどそれは、実はこの映画において、真のセントラルクエスチョンではなさそうです。
この映画の真のセントラルクエスチョンは、「果たして二人は、時を超え、記憶を超え、出会うことができるのか?」だと思います。
しかしそのクエスチョンの提示があったのは、映画の冒頭でした。
「消えてしまった何かをずっと探している」というアレです。
あの冒頭でのテーマの提示を覚えていたとしても、この時点ではだいぶ印象が薄れているのもあるでしょう。
ハリウッド式映画に慣れている人は、やっぱりここで見せられる「果たして二人は、入れ替わり生活をなんとか脱出できるのか?」というひっかけセントラルクエスチョンを注視してしまう気がします。
もしかするとこのセントラルクエスチョンの誤解(?)が、ハリウッド慣れしたアメリカ人がおっしゃってた「オモッテタノトチガーウ! ワクワクスルー!」なのかもしれません。






つづく


ぐろわ姉妹

実の姉妹が小説を共同制作しています

ぐろわ姉妹
潮八(姉):発動する人
斑丸(妹):調整する人